「プレステ4」がようやく日本でも発売された。北米ではバカ売れで、そのために品切れ状態で日本での発売が延びたとか、日本での発売日にも家電量販店の前に行列ができたとか、そんな話を聞くと景気が良さそうだが、これがソニー復活の兆しになるかというと、残念ながらそんなわけはない。むしろ、僕には最後の徒花にしか見えないのが悲しい。

 ではなぜ、徒花なのか。それは、プレステ4がいくら売れても、ソニー復活にはほとんどなにも貢献しないと思うからだ。理由を説明しよう。

プレステ4にない、「未来を指し示す何か」
ソニーが復活するには、この100兆円市場で勝っていく必要があるわけで、パソコン事業から撤退、テレビ事業も子会社に移管しいずれは撤退と見られているなかで、プレステ4がいくら売れても焼け石に水出あることはご理解いただけるだろう。  しかし、プレステ4がソニー復活の兆しとならないのは、何も売上だけのことではない。マーケティングというのはそう単純なものではなくて、たとえ売上比率が低くても、その企業の成長に寄与する場合もある。それは、コンセプトに斬新さというか、その業界の未来を指し示す何かがある場合だが、プレステ4にはそれもない